Top >  II. 糖尿病タイプと原因 >  【II.-2.】 糖尿病とインスリン(1)――ランゲルハンス島

【II.-2.】 糖尿病とインスリン(1)――ランゲルハンス島

糖尿病のタイプ名については、すでに記したとおりですが、糖尿病には【インスリン】に対する依存如何によって分類されるタイプがございました。まず本節では、インスリンが何であるのかについて知っておきましょう。

【インスリン】([英]Insulin)は、【インシュリン】([独]Insulin)とも表記・発音されますが、「膵臓(すいぞう)のランゲルハンス島のB細胞から分泌されるホルモン」『広辞苑第五版』がそれです。【ランゲルハンス島】とは、ドイツ人病理学者P. ランゲルハンス(P. Langerhans [1847-1888])が発見した膵臓組織内の細胞群で、島のように散在するのでこのように呼ばれています。【膵島】とも。また、【ラ島】と表記されることもあります。

膵臓内には、おおよそ50~200ミクロンの直径をもったランゲルハンス島が、およそ数十万個あるといわれています。この細胞群は【内分泌】を司ります。【内分泌】(ないぶんぴつ / ないぶんぴ)とは、【内分泌腺】が「その分泌物を導管いよらないで直接体液または血液中に送り出すこと」『同上』です。内分泌物は、各種ホルモンです。【グリコーゲン】の発見者で有名な生理学者 C.ベルナール(Claude Bernard [1813-1878])が提唱した概念です。因みに【外分泌】とは、汗・消火液・毒液などが導管を通して体外や消化管内に排出される機能です。

ランゲルハンス島において内分泌されるホルモンは三種あります。ラ島内【α細胞】が分泌するホルモンが、【グルカゴン】。同様に【δ細胞】では【ソマトスタチン】が、そして【β細胞】において【インスリン】が分泌されます。糖尿病はインスリンの分泌不全によるものです。これらホルモンの働きについてもう少し詳しくみておきましょう。

         

II. 糖尿病タイプと原因

関連エントリー

【II.-1.】 はじめに 【II.-2.】 糖尿病とインスリン(1)――ランゲルハンス島 【II.-3.】 糖尿病とインスリン(2)――ラ島内分泌ホルモン 【II.-4.】 糖尿病I型=インスリン依存型(1)――原因と特徴 【II.-5.】 糖尿病I型=インスリン依存型(2)――β細胞破壊の契機 【II.-6.】 糖尿病II型=インスリン非依存型(1)――I型=依存型との相違 【II.-7.】 糖尿病II型=インスリン非依存型(2)――罹病の契機と特徴 【II.-8.】 妊娠糖尿病(1)――発症のメカニズム 【II.-9.】 妊娠糖尿病(2)――実態と合併症 【II.-10.】 糖尿病合併妊娠 【II.-11.】 特定の機序・疾患 【II.-12.】 補説:わが国における糖尿病疾患を巡る地域差