【II.-5.】 糖尿病I型=インスリン依存型(2)――β細胞破壊の契機
【I型】、すなわち【インスリン依存型】の糖尿病は、【ランゲルハンス島】内【β細胞】の破壊によって引き起こされる疾患であるということでした。ただし、このβ細胞破壊の契機には、幾つかの要因が挙げられます。
まずはじめに、【自己免疫性】のβ細胞破壊。【自己免疫】とは、体内の【リンパ球】の働きに係わる異常です。リンパ球は、正常に機能している状態では元来、【自己】に対して【非自己】、すなわち【細菌】・【ウイルス】・【腫瘍】といった異物を識別し排除するベクトルへと働くといわれています。しかしながら、【自己免疫疾患】に陥ると、リンパ球が過剰に働き、【自己】、すなわちここでは【β細胞】に対しても危害を加えるという方向に作用するとされています。
インスリン依存型糖尿病は、【先天性】によることもなく、【遺伝】が確認されるケースも稀であり、ましてや【生活習慣】に帰せられることもないとされる疾患です。なかでも、上記の【自己免疫性】が9割を占めるともいわれています。その一方で、、残りの1割は【突発性】ともいいうる疾患で原因不明とされることが未だ多いのが現状です。
とくに、近年…2000年に確認された【劇症I型糖尿病】では、【HLA型】の白血球を有する人が、何らかのウイルスに感染することで、突然β細胞が不調を来すということが確認されました。ここで、糖尿病の感染はありえないことを注記しておきます。
なお、【インスリン注射】をはじめとする糖尿病の治療方法については、改めて第4章で取り上げます。
