【III.-4.】 糖尿病性網膜症(1)――網膜の構造と機能
糖尿病の【三大合併症】として、次に【網膜症】についてみていきましょう。まずは【網膜】の構造と機能についてみていきましょう。さて、【眼球】は外界の光をキャッチする器官ですが、光が目に飛び込んで来ると順番に、「角膜→水晶体→硝子体→網膜(→視神経)」という組織を通過します。眼球内の位置についても、概略を示しておきましょう。目の壁面は三層で構成されていますが、外から順に、【外膜 / 眼球繊維膜】、中層が【中膜 / 眼球血管膜(ぶどう膜)】、【内膜 / 網膜】となっています。
目が物を見る仕組みは、しばしばカメラの働きに例えられます。「対物レンズ」となるのが【角膜】です。【虹彩】が明度を調節、【毛様体】・【毛様小帯】が、「内蔵レンズ」の働きをする【水晶体】の厚さを調節して、「ピント」が合わせられます。なお、像は【硝子体】のなかで交差(上下逆転)して網膜に反転して映ります。網膜は、以下に説明するように、さしずめ「フィルム」の役割を果たします。
【視神経】においては、光は電気信号に変換された情報として脳へ送られるのですが、この変換機能を司るのが【網膜】です。【網膜】では、光の刺激が、「明暗」と「三原色」(赤・青・黄)の二系統で電気信号に換えられます。【視細胞】がその重要な役割を果たします。
【網膜症】は、以上に説明した網膜が何らかの失調を来すことで
発症する病気です。【糖尿病性網膜症】が【三代合併症】の一つとして数えられるだけに――【腎症】についての節で、すでにヒントを示しておりますが――糖尿病は網膜に重大な影響を与えうるということが考えられましょう。次に、発症のメカニズムをみていきましょう。
