【III.-11.】 糖尿病性神経障害(5)――脳神経障害と自律神経障害
糖尿病は脳神経に障害を与えることもあります。視・聴・味覚が失調を来します。【顔面神経麻痺】では、顔面に痛みを覚えたり、口が閉じられないといったことが見られます。【動眼神経麻痺】といって、眼球の筋肉に麻痺が見られたりします。物が二重に見えたり、目蓋が開かない・閉じないといったことが起こります。
一方、糖尿病が【自律神経】に及ぼす影響としては、まず胃腸の機能低下が挙げられます。胃においては、消化機能が低下し、食欲が減退します。腸に失調を来すと、下痢・便秘なども起きやすくなります。膀胱の神経に障害が出ると、排尿異常が起こります。尿意を感じにくいとか、失禁したりといったことがよく起こります。心肺及び血管の機能を司る神経に障害が起きると、めまい・立ちくらみ・心臓発作が起こることがあります。生殖器神経においては、【インポテンツ】もしくは、膣内異常(乾き・感覚鈍化)といった症状が現れます。その他、発汗異常なども糖尿病性の神経障害でよく起こる症状です。
以上が、糖尿病性神経障害の代表的な症例です。神経は体の隅々に網のように巡っています。それゆえ、さらに様々な症状があるということを覚えておいてください。全ては早期発見と治療に尽きるということはいうまでもありません。喫煙・飲酒習慣との関連も厳しく指摘されるところです。日頃の生活スタイルの改善も求められるところです。
